地図(法14条地図)・地図に準ずる図面(公図)、地積測量図、建物図面・各階平面図の概要


【共-6】地図(法14条地図)・地図に準ずる図面(公図)、地積測量図、建物図面・各階平面図の概要

06-01 地図(法14条地図)・地図に準ずる図面(公図)、地積測量図、建物図面・各階平面図の種類

登記所(法務局・支局・出張所)に備え付けられている不動産に関する図面はいろいろとありますが、

代表的なものは、地図(法14条地図)・地図に準ずる図面(公図)、地積測量図、建物図面・各階平面図です。

 

土地に関する図面は、『地図(法14条地図)』と『地図に準ずる図面(公図)』と『地積測量図』です。

建物に関する図面は、「建物図面」と「各階平面図」の2種類ですが一体となっています。

 

これらの図面は、全ての不動産に存在するわけではなく、存在しない場合もあります。

これらの図面は、登記の申請時に添付する図面を登記所(法務局・支局・出張所)に備え付けたものです。

そのため、登記がされていない土地や建物に関しては図面が存在しません。

図面の種類1

 

 

図面の種類3

06-02 公図とは? 「地図(法14条地図)」と「地図に準ずる図面(公図)」とは? 

『地図(法14条地図)』と『地図に準ずる図面(公図)』は、総称して『公図』と呼ばれることが多いです。

下記の図面は、『地図に準ずる図面(公図)』ですが、『地図』との違いは見た目は同じような図面です。

公図 地図に準ずる図面

「地図(法14条地図)」と「地図若しくは地図に準ずる図面(公図)」は、

土地の形状や大きさ、地番、隣接地との位置関係、方位を見るのに用いる図面です。

 

 

 

上記の『地図に準ずる図面(公図)』から『24-5』の土地は長方形の土地であることがわかります。

隣接する土地は、『24-3』、『24-4』、『46-2』、『46-3』、『道路』の5つの土地に接していることがわかります。

 

自分の所有する土地の地番がわからない時に、図からおおよその地番がわかります。

そして、登記記録(登記事項証明書)を取得し、所有者を確認することで、

所有する土地の地番がわかります。

 

購入しようとする土地の形状や大きさ、隣接する土地はどの土地であるかがわかります。

 

 

■「地図(法14条地図)」と「地図に準ずる図面(公図)」の違いはなんでしょうか?

一言で説明すれば、

・「地図(法14条地図)」は、精度が高い図面

・「地図に準ずる図面(公図)」は精度が低い図面

 

1つの土地に両方の図面が存在することはありません。

どりらか一方が存在します。

 

日本の土地の大部分は、『地図に準ずる図面(公図)』です。

地籍調査や区画整理などがされ、精度の高い『地図(法14条図)』が作成され、『地図に準ずる図面(公図)』に少しづつ変わっています。

全てが『地図(法14条図)』になるには、何百年かかってもできないでしょう。

 

 

■ 「地図若しくは地図に準ずる図面(公図)」の成り立ちから「地図」へ

「公図」ができた背景は、明治の初年に実施された地租改正事業であると言われています。

 

明治政府は国の近代化と財政的基礎固めを進めるために、廃藩置県を断行し土地の 売買を自由にしました。

 

土地の所有者が分かるように地券を発行して、地租(税金)を徴収する地租改正事業を進めました。

この事業の一環として、土地1筆ごとに測量が行われ、「地図若しくは地図に準ずる図面(公図)」が作られたのです。

当時は、縄を使って測量を行っていました。縄の基準も特に無かったので精度はバラツキがあり、住民からの申請方式だったために、

過小申告したり(土地の広さによって税金が決められるため、過少申告が多かったのです)、測量に携わるのも地元住民だったため、

正確さに欠けるものが数多くあったようです。

 

その後、様々な図面が作成されましたが、その不正確な1筆ごとの図面をつなぎ合わせたために、随分無理をした部分もあり、

さすがにそのままでは使いものにならない状態のものもあったようです。

明治中期に再度調整が行われましたが、不正確さは残ったままでした。

 

しかし、この時の図面がそのまま引き継がれ使われているのです。

そして、旧土地台帳法所定の土地台帳附属地図を、「公図」と 呼んでいます。

現在、この「公図」の精度を上げた「地図」を少しずつですが、登記所が整備しています。

役所の図面は往々にして、税金が目的となっていますね。

 

 

06-03 地積測量図とは?

■ 地積測量図って何?

「地積測量図」は登記所(法務局・支局・出張所)に備え付けられている土地の図面の1つです。

誰でも、閲覧や写しの請求ができます。

 

「地積測量図」にはその土地の面積(地積)やその計算方法、土地の形状や隣接地との位置関係や隣接地の地番、設置されている境界標と

その種類、方位、縮尺などが記載された図面です。

 

■ 地積測量図は全ての土地についてあるのでしょうか

地積測量図は、『土地分筆登記(分筆登記)』や『土地地積更正登記(地積更正登記)』を行う際に登記所に備え付けられる図面です。

ですから、これらの登記がされていない土地には、「地積測量図」は存在しません。

・土地分筆登記は、1つの土地を複数に分ける登記です。

・土地地積更正登記は、土地の面積(地積)を間違った地積から正しい地積に訂正する登記です。

 

<例> 分筆のケース

「佐藤永次」さんが1000㎡の大きな土地を持っています。

地積測量図とは1

 

佐藤永次さんは家を建てるためにお金が必要になり、土地の一部を「水野哲」に売ることになりました。

土地の1部を売るには、土地を分筆して2つの土地にしなければなりません。

その為には、「土地分筆登記」をします。1つの土地を2つの土地にして、1方を売ります。

地積測量図とは2

 

土地分筆登記をした際に、「地積測量図」を登記の申請書類として登記所に提出します。

 

 

<例> 地積更正のケース

「佐藤永次」さんが代々親から受け継いだ土地をもっています。

この土地の地積(土地の面積)は2000㎡と土地の登記記録に記載されています。

地積測量図とは3

 

では、この土地の地積は本当に2000㎡なのでしょうか?

測量をした結果、土地の地積は2500㎡でした。

登記記録の地積が500㎡も少なかったのです。

このように登記記録の地積と実際の土地の地積が間違っていた場合は、「土地地積更正登記」をします。

地積測量図とは4

 

「土地地積更正登記」の申請を登記所に提出する際に「地積測量図」をつけます。

そして、登記が完了後この「地積測量図」が登記所に備え付けられます。

 

 

土地の登記記録の表題部に「分筆」や「地積更正」が記載されていれば、これらの登記を過去に行っていることがわかります。

過去に「分筆」や「地積更正」の登記がされていなければ「地積測量図」がない可能性が高いのです。

もっとも、地積測量図について規定されたのは1960年のことでそれ以前のものにはこの図面は存在しません。

 

 

06-04 建物図面・各階平面図とは?

■ 建物図面・各階平面図って何?

「建物図面」には、その建物の建っている敷地(土地)と建物の位置関係が描かれています。

「各階平面図」には、その建物の各階ごとの形状、寸法、床面積の計算方法とその結果などが 表示されています。

また、附属建物がある場合には、主たる建物と附属建物との別も記載されます。

「建物図面」・「各階平面図」は、建物新築や建物増築した際に登記所に提出する図面です。

新築時にする登記は「建物表題登記(建物表示登記)」です。

増築時にする登記は「建物表題変更登記」です。

建物図面・各階平面図は、一緒の紙面上に描かれているケースが多く、各々別の図面ではありますが、 1枚の図面に共に収まっているケースが多いです。

建物図面・各階平面図サンプル 見本

 

 

■ 建物図面・各階平面図は全ての建物にあるのでしょうか?

登記がされていない未登記の建物は、「建物図面」・「各階平面図」は存在しません。

また、1967年以前の建物には「建物図面」・「各階平面図」の作成が義務づけられておらず存在しない可能性が高いです。

これらの理由により、「建物図面」・「各階平面図」は全ての建物に存在しないのです。

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