登記事項証明書から所有者を探そう


【共-10】登記識別情報の取扱いについて

 

10-01 登記識別情報ってなに?

 

登記識別情報とは、登記名義人に発行される、下記のような書類です。

正確には、書類そのものではなく、目隠しシールの貼ってある部分の12ケタの英数字のことを言います。

 

登記識別情報は、インターネットを利用したオンライン申請ができるよう、平成17年の法改正によって新たに作成されることとなったものです。

オンライン申請をするときには、この12ケタの英数字を入力し、送信することができます。

 

下のサンプルをご覧ください。

法務局から発行されたときは、左のように目隠しシールが貼ってありますが、剥がすと右のように12ケタの英数字が記載されています。

 

   〈 補足 〉

  【平成17年の法改正の前までは、登記識別情報の代わりに、登記済証を

   発行していました。】

 

「登記済証」とは、「権利書」とか「権利証」とも呼ばれています。

「登記済証」には、後ろの方に法務局の『登記済印』があります。

 

この『登記済印』の受付年月日と受付番号が、とても重要なのです。

 

この書類では、オンライン申請に利用できないことから、

オンライン申請に対応できるよう、「登記済証」(書類)に代わるものとして、

「登記識別情報」(12ケタのパスワード)が通知されることとなったのです。

 

昔は、不動産を売却するには、登記済証(権利証)が必要でした。

そのため、権利証はとても重要な書類であり、金庫に保管される方が多くいました。

現在は、「登記識別情報」が重要なものとされています。

 

10-02 登記識別情報は、どこで発行されるの?

 

不動産を管轄する登記所で発行されます。

オンラインで申請した場合には、オンラインで通知されます。

 

(通知されたものをプリントアウトすると、 10-01のサンプル

のようになります)

 

 

 

 

10-03 登記識別情報は、いつ発行されるの?

登記名義を取得したときに発行されます。

具体的には、登記を申請して、完了したときです。

 

登記を申請するときとは・・・

例えば、売買で土地を購入し、所有権移転登記をしたとき。

家を新築して所有権保存登記をしたとき。

中古の家や、マンションを購入し、所有権移転登記をしたとき。

所有者が亡くなって、相続人が相続による所有権移転登記をしたとき。

 

 

10-04 登記識別情報は、誰に発行されるの?

「登記名義人」に対して発行されます。

 

「登記名義人」とは、一般的に所有者のことをさすことが多いです。

土地や建物を購入したり、所有者が亡くなって相続したときなどに、所有者が変わります。

所有者が変わったことを登記に反映させるのが登記です。

 

※ 登記識別情報は、1人1部発行されます。

※ 共有している場合は、持分それぞれに1部ずつ発行されます。

 

土地や建物を担保にしてお金を貸した銀行も、抵当権の「登記名義人」となります。

そのような場合には、銀行に対して登記識別情報が発行されます。

 

10-05 登記識別情報を発行しないこともできる?

●登記識別情報を発行しない理由

 

①他人に盗み見られても、気づきにくいため。

「登記済証」は書類なので、盗まれれば、そのものが「ない」ということに気づくことができるのですが、

「登記識別情報」は暗号なので、盗み見られてメモされてもその書類がなくなるわけではないので、

盗み見られたことに気づくことができません。

 

②数が多くなるため管理が大変

1度の登記により、不動産の数1個でも10個でも、不動産の数や持分にかかわらず、「登記済証」は1通の発行が可能でした。

しかし、「登記識別情報」になってからは、原則不動産1個につき、1通の登記識別情報1通発行されます。

そのため、1個なら1通、10個なら10通発行されます。

そして、10個の不動産を、AさんとBさんで持分1/2ずつ登記すると、20通(Aさん10通、Bさん10通)発行されるのです。

1枚抜けても気づきません。数が多いことも管理がしにくい理由の一つです。

 

●登記識別情報を発行しない方法

①登記をする際に、

「登記識別情報を発行しないでください」

という申出をすることができます。そうすると、発行されません。

後日、やっぱり欲しいと思って新たに発行してもらうこともできません。

 

②一度発行された後でも、やっぱり登記識別情報を悪用されると心配、紛失してしまった、といった場合に、

「登記識別情報の失効請求」

という方法もあります。

これは、登記識別情報の持ち主が、法務局に失効をお願いする方法です。

 

 

10-06 登記識別情報がない場合には、登記はできないの?

登記識別情報は、再発行されません。

じゃあ、登記識別情報がない場合(発行しなかった、なくした、失効の届けをしたなど)には、その後どうやって登記をするのでしょう?

 

登記ができないの?

いえ、そんなことはもちろんありません。

 

登記識別情報がない場合に登記をする方法は、2種類あります。

 

①事前通知の方法

②資格者代理人が本人確認をする方法

 

 

① 事前通知の方法

司法書士に依頼せず、自分で登記をするときに、行う方法です。

少し手間がかかります。

 

② 資格者代理人が本人確認をする方法 について

司法書士に登記を委任する場合に利用できる方法です。

資格のない人は、登記に関する本人確認情報の書類の作成する資格がないため、自分で登記をする人は、この方法を利用することができません。

 

 

●なぜ、このような手続きが必要なの?

 

登記官は、登記識別情報を持っている人を、本物の申請人だと判断します。

そのため、登記識別情報がない人から申請があった場合、登記官は、他人が所有者になりすまして

登記をしているのか、本人が本当に申請しているのか判断できません。

本人が申請していることを確認するために、このような手続きが必要なのです。

 

以前、登記識別情報や登記済証をもっていない第三者が、勝手に登記をするという犯罪がありました。

この手続きは、それを防ぐために考えられたのです。

 

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